THE NORTH FACE PURPLE LABELやnanamicaがお好きな方へ！ステンカラーコートとは

■ステンカラーコートの由来

ステンカラーコートというのは「支える」を意味するフランス語の「soutein」、または英語の「首に沿って立ち上がり、そこから折り返った襟＝スタンド・アンド・フォール・カラー」から来ているという説があります。ステンカラーコートは和製英語です。

■ステンカラーコートの歴史

襟の後ろ側が高く、前のほうが低くなっているのが特徴で、紳士服の本場である英国では「バルマカーンコート」、略称でバルマカーンと呼ばれています。バルマカーン（Balmacaan）というのはスコットランド・ハイランド地方の地名で、1858年ごろから流行が始まったといわれているのです。もともとはレインコートとして誕生し、トレンチコートから派生したといわれており、現在でも「オーバーコート」や「レインコート」と呼ばれている場合もあります。

■ステンカラーコートの特徴

首元の一番上のボタンは外しても留めても着用することができ、マフラーをしなくても襟元が温かいのが特徴です。シルエットは軽いAラインで、ウールやカシミヤ素材のステンカラーコートは秋から冬にかけて、ナイロンやポリエステル素材のものは春の新学期などにぴったりのアイテムとなっています。無地素材が多く、色はベージュやネイビー、黒、グレーなどが主流です。

ステンカラーコートの袖は伝統的にラグラン袖が多いのですが、最近ではセットインスリーブ（普通袖）タイプのものも増えてきています。比翼仕立てもステンカラーコートの特徴で、第一ボタン以外は外からは見えないため、よりシンプルさが強調されるデザインです。

襟が小さく、小顔に見えるため、女性でステンカラーコートを愛用される方もたくさんいらっしゃいます。素材のよさを強調して、上品な着こなしができるのがステンカラーコートの大きなメリットです。

■季節で選ぶ

ステンカラーコートはデザインが非常にシンプルなため、使われる素材によって印象や用途が大きく異なってきます。秋・冬・春と3シーズン着られるのがステンカラーコートの特徴なので、春はコットンなどの素材を選んでスプリングコートとして着こなすとおしゃれです。

冬と春で兼用したいという場合には、ライナーのついているタイプを選ぶと便利に着こなせます。春になって暖かくなったら、中についているライナーを取り外せば単衣のコートとして重宝するでしょう。中綿入りのライナーなら、真冬でも暖かく過ごすことが可能です。

■シーンに合わせて選ぶ

ビジネスシーンではハズレのない、フォーマル感のあるステンカラーコートですが、購入する際には着丈に注意が必要です。膝下よりも長いデザインだと重苦しい印象になるので、ちょうど膝丈ぐらいのミドル丈がベストといえます。カジュアルシーンでも活躍してくれますので、コーディネートで変化を持たせると着回しが可能です。

■色で選ぶ

ステンカラーコートは、柄や色によってイメージがかなり違ってきますので、用途に合わせて選ぶことも大切です。ベージュは定番色で人気がありますが、ブラックやネイビー、ダークグレーなどのダークトーンであればフォーマルな印象を演出できます。逆に、カジュアルなシーンで着用する場合、あるいは個性を強調したいときなどは、チェックなどの柄物も人気です。

ステンカラーコートは定番デザインで、流行に左右されにくいため、クオリティの高いものを1着買っておけば何年でも着ることができます。カシミヤやウールなど、シワになりにくい素材を選べばケアも楽ですし、いいコートを着ているという満足感にもつながるのです。より満足のいくステンカラーコートを手に入れるためには、試着してみてシルエットがきれいなものを選ぶことが大切なポイントとなります。